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院長の臨床メモcolumn

2011.07.25

透析患者さんの便秘【2】

透析の患者さんの便秘でおおいのが腸管の中での水分が吸収されすぎるため、便の中の水分が不足し、硬い兎状の便になるようです。

原因としては透析での除水や透析にかかわってくる薬剤(アーガメートゼリー、レナジェル、カルタン)がおおいようです。

ですから薬剤としては便の中に水分を多くしてあげる、つまり便を軟らかくさせる薬が必要になります。
そうなると、酸化マグネシウム、マグミット、Dソルビトールがあります。

このうちの前2つの薬剤はマグネシウムが入っているため禁忌となっています。

残りはDソルビトールしかありませんね。効き目は比較的早く、一気に飲むよりも小分けで飲んだ方が町全体の便が柔らかくなり排便しやすくなります。

もちろんいきむことがしにくい患者さんに関しては大腸を刺激するようなプルゼニド、ラキソベロンがいいでしょうね。

薬を頼らずというのが目指すところですがなかなか困難です。
できそうだなあと思ったのは
①お腹のマッサージ
②ウオッシュレットでの肛門の刺激
これらも排便しやすくなる有用な方法です。

食物繊維に関してはキノコ、海藻類が一番でしょう。
サプリメントとして とおりあめ(キッセイ薬品)やセルリーハイ(扶桑薬品)があり透析患者さん用なので有用と思われます。

サプリメントはカリウムがほとんど入っていないので心配いりませんが、食事に関してはカリウムが入っているので透析スタッフに声をかけて摂取していいかの確認がいると思われます。カリウムはコントロールされている方が多く、以外に食物繊維を摂取しても問題ない方が多いと思われます。

何とか刺激性の下剤がなく排便してくれたらいいですね。