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院長の臨床メモcolumn

2011.07.21

便秘について

透析患者さんでは半数近くが便秘になるといわれています。
下剤を内服されている方は3分の1くらいいらっしゃいます。

男性よりも女性の方が頻度が高いのは一緒だと思います。女性の方がS状結腸が長いためと言われています。

血液透析の方に限っては糖尿病がある方や血圧が低下しやすい方に多いようですね。
これは糖尿病性の胃腸の運動異常が関係していると思われます。
また血圧が低下しやすい方は腸に行く血液の量が不足して、酸欠状態に近くなり腸の運動が低下すると思われます。

透析患者さんの腸内細菌は善玉菌が減少しています。
そうなると腐敗菌が多くなり尿毒素が多く発生しやすくなるといわれています。
これに対しては整腸剤やオリゴ糖や食物繊維をとるのがいいでしょう。ただしカリウムには注意しなければいけません。

薬に頼らない便秘対策は・・・
①適切な運動
②腹部マッサージ(インターネット上のホームページや冊子にもあります)
③繊維性食品
④オリゴ糖や食物繊維の摂取
が考えられます。

下剤に関しては液体ですがD-ソルビトールやラキソベロンが習慣性になりにくく使いやすいを言われています。
あと刺激性下剤の一種ですが大黄の効果は下剤の中でも効果は高いと思います。ただ刺激性下剤は”慣れ”がでてきますので連用には注意が必要です。