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院長の臨床メモcolumn

2011.10.18

透析をするということ

血液浄化療法・・・・血液をきれいにする治療法ということです。

血液透析も血液浄化療法の中に入ります。

透析によって血液をきれいにすることということになります。

透析をすることで1時間でも2時間でも血液はきれい(尿毒素が減る)になります。

しかし、透析は血液さえきれいに浄化できればそれでいいのか?

もちろんきれいにすればするほどいいです。

決して間違えてはいけないのは血液透析の目的は”血液をきれいにする”のではなくて、”細胞をきれい

にする”ということです。

血液、組織間液、細胞とありますが、血液だけに目を向けがちですが、細胞をきれいにしないと人は元気でいることができません。

3時間透析と4時間透析・・・・透析後、BUNが同じ値だったとします。数値上同じ値でも30-60分たった

ら、3時間透析の方がBUNの値は上昇します。

透析が終わるとBUNはリバウンド減少を起します。

それは何時間透析でも一緒ですが、時間が短ければ短いほどリバウンドは大きくなります。

なぜか?

それは細胞まできれいになっていないからです。

3時間透析だと血液はきれいになっても、細胞にBUNがたまっていて、残ったBUNがすぐに血液の中に入ってしまいます。

4時間、5時間、6時間透析と時間を長くすればするほど細胞の中はきれいになるので、血液へのリバウ

ンドは少なくなります。

なかなか前後のデータだけでは表せない数値です。

細胞を守っていくという観点では透析時間が長いほどいいと思います。

もちろん、細胞を守るためには良質な透析液、水、患者さんに適した透析膜の選択も必要になってくる

のは言うまでもありません。