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院長の臨床メモcolumn

2011.12.03

塩分摂取とナトリウム濃度

透析後半に血圧が低下し、色々と原因を考えられている患者さんがいました。

特に塩分と水分摂取について。

その患者さんは血清ナトリウム濃度が正常なら塩分摂取過剰ではないと思っていたようです。

塩分=塩化ナトリウムですから患者さんがそう解釈してもおかしくはありません。

しかし実際は身体の中の塩分は水分に溶けている状態です。

塩分を多量に取ったとしましょう。

幾分か血清ナトリウム濃度は上がります。

しかし、身体の反応としては水分を欲してしまうのでその塩分は追加された塩分に薄められてしまいます。

その結果、塩分とともに水分も体内で増えているので濃度としては変わらなくなります。

この話をきっかけに、いかに塩分摂取が水分摂取につながり、さらに体重増加につながるということがご理解されたようです。

塩分制限されている方は大半だと思います。

塩分=NaClなのでこの患者さんと同じ解釈をされている患者さんがいるかもしれません。

これからも塩分制限に努めてほしいと思います。