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院長の臨床メモcolumn

2012.02.28

先生、腰痛いんだけど

外来をしていると「先生、腰が痛いんです。」、「膝が痛いんです」という言葉を聞く。

患者さんは治して欲してほしいという気持ちや少しでもましになりたいという希望があるのでしょう。

私のような内科医師に対していうということはどういうことなのか?

・整形外科に行くのが面倒だ。

・整形外科に行って注射されるのが嫌だから、せめてシップが欲しい。

・整形外科に行っても治らない。

・いい整形外科を紹介してほしい。

・内科医も腰痛は見れる。

・あとは世間話程度で言った。

このような気持ちが患者さんにあるのでしょうか?

内科医は一般的に「先生腰が痛いんです」といわれると、

その瞬間で困ってしまう。

なぜなら昨日も行ったように自分の領域ではないから。

そんなことなので

・シップを出しましょう。

・整形外科に行ったら。

・マッサージや接骨院に行ったら。

など場合によっては診ることさえしないでこのような対応をしてしまうでしょう。

僕もそうです。

腰痛に対して責任を持ってみることができないし、専門的な教育は受けていませんし、治療はできないのですから。

ただ、良く思うことがあります。

腰痛を訴えて、整形外科に行って、それは手術をしなければなりません。といわれることがどれくらいの頻度であるか?

ほとんどが手術しませんよね。

全員に注射をするわけではありません。

ということは整形外科である程度、診断をされ、手術をするような危険な状態ではなければ内科医でもアドバイスすることができるのではないかと思います。

トリガーポイントは何とかできても、ブロックはできません。

関節注射もできません。

骨のエックス線もだいたいでしか読めません。

しかし腰痛を治すための生活習慣や運動方法をアドバイスすることができます。

ということで「内科医でもできる腰痛指導」も考えています。

実際は指導箋を作成し、渡すだけです。

自宅で負担のかからない運動やストレッチ方法を勧めます。

自宅での継続は一番の問題ではありますが、内科医としては整形外科のような技術もなく、整体師のような施術もできません。

限られた時間の中で内科医なりに痛みを共感し、シップ以外にも症状を緩和させる方法とそれをどのように始め、どう進めていくかを考えています。

これは「痛み」について一生懸命考えられている整体師、柔道整復師などとの連携も必要かもしれません。