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院長の臨床メモcolumn

2012.09.20

透析患者さんに是非とも覚えて頂きたいこと~造影剤③

MRIの時に造影剤を絶対に使ってはいけません!!

MRIで造影剤を使うことは少ないですが、1回たりとも使ってはいけません。

透析患者さんがMRIの造影剤(ガドリニウム)造影剤を使うと腎性全身性線維症(NSF)は発生しる可能性があります。

NSFは造影を使用後数日~数カ月してから、皮膚が腫脹し、硬くなり、痛みが活性します。

関節が硬くなり、曲げることさえできません。

動くも困難になってきます。

私も1度だけその患者さんを見たことがあります。

皮膚は分厚くなり、カチカチで、光沢があります。

関節は動きません。

全身です。

辛そうでした。

さらに有効な治療も確立されていません。

その患者さんの時はこのNSFは知られていませんでした。

ですから、同じような患者さんは増えてほしくないと思います。

造影剤でも起こりやすいものと起こりにくいものがあるようですが、基本的には使うべきではないと思います。

上記のことは透析患者さんだけではなく、慢性腎臓病ステージ3以上(推定GFR60未満)の方にも言えることです。

NSFに関しては浸透してきていますが、知らない医療従事者もいます。

もしMRIで造影剤を使う機会があれば是非とも思いだして下さい。