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院長の臨床メモcolumn

2014.05.03

透析患者さんの線維筋痛症

線維筋痛症は全身が激しく痛む病気でまだそれほど知れた病気ではありません。

症状は、体の広範な部位に起こる激しい慢性の疼痛と「こわばり」ですが、その他に激しい疲労や倦怠感、頭痛・頭重感、落ち込んだ(抑うつ)気分、不安感や不眠など多彩な自覚症状を伴います。

 診察では、体のある部位を親指で押さえると、疼痛が発生しますが、各種検査も含め明らかな異常のない原因不明の比較的頻度の高い難治性の病気です。

日本では人口の約1・7%にみられ、おおよそ200万人の患者数とされており、男女比1対5~8、年齢30~50代と中年女性にシフトしています。

透析患者さんでもこの線維筋痛症の方がいらっしゃいます。

特に手術した方に多いです。

手根症候群の術後の方にも多くいらっしゃいます。

診断はアメリカリウマチ学会の準して、11か所以上に疼痛を感じる場合に診断します。

この痛みに悩む人が多く、いろんな症状併発したり、精神的にもまいってきます。

治療法は比較的症状が軽い方はロキソニンなどのNSAIDsといわれる痛み止めになります。

さらにノイロトロピンを追加すると効果がよくなるといわれています。

症状が強いときにはステロイドの内服や点滴を行うこともあります。

その場合にも補助療法としてノイロトロピンの点滴を行います。

ステロイドは内服薬の場合は5-15㎎。

点滴の場合はプレドニンで10-20㎎です。