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院長の臨床メモcolumn

2014.10.22

透析効率の悪い方

どこの透析施設でも透析の効率をチェックしていると思います。

尿素窒素の除去率

Kt・V

TAC-BUNなど

施設によってそれぞれと思いますが、効率のいい方と悪い方がいます。

それぞれの指標によって計算が異なるので一概には言えませんが、

同じ透析時間で考えると。。

・当然体の大きい人は小さい人よりは効率が悪い。

・脂肪の方は除去率が不良

・血圧が下がりやすい方

・シャント血流の悪い方

・プラズマリフィリングの悪い方

が挙げられます。

透析時間を延長すればある程度は除去効率は上がるでしょう。

除去率はある程度までで、正確に見るには除去量となると思います。

透析時間を同じ時間で透析効率を上げるには血液流量を上げるなどの対応ではMEMO studyでもあるように生存率が上がるわけではありません。(血液流量を上げても悪くないという考えというとらえ方もありますが)

私はいかに末梢循環血流量を維持させるかが重要だと思います。

これが最大のポイントになると思います。

結局、物質交換を行っているのは毛細血管を含めた微小循環です。

物質は毛細血管に行って初めて細胞内外の物質交換が発生します。

微小循環が悪ければ物質交換が低下し、除去率が低下します。

細胞内の浄化も進まないので細胞の寿命も低下します。

末梢循環が安定する=透析の血圧が安定する

細胞内の浄化が進む=体力低下の進行を軽減させる。

患者さんにとっていい透析をしたいですね。