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院長の臨床メモcolumn

2015.01.26

透析の栄養学の講演

昨日は日本血液浄化技術学会主催の「第6回血液浄化step upセミナー;透析患者の栄養を科学する」というテーマの講演を聞きに行ってきました。

私と当院スタッフ計5名で勉強してきました。

栄養学の基礎、どうやって低栄養を見つけるか、低栄養にならないためにはどうすればいいのか、食事指導のコツ、サプリメント、透析療法ととおした栄養について幅広く、深く学んできました。

生化学的な難しい話を聞くと学生時代を思い出し、普段振り返ることの少ない細胞レベルの栄養学まで復習できました。

ただ、重要なのは目の前にいる患者さんの栄養をどう確保するか?栄養は毎日のことであり、毎日のことが、栄養、抵抗力、筋力、筋持久力を作っていきます。

アルブミンを維持するにはどうすればいいのか?アルブミンを上げることは間違いなくいいことですが、タ ンパク質だけを食べたらそれでいいというものではありません。食事でいうとタンパク質だけではなく炭水化物も必要です。

透析でいうと透析中で除去されるアミノ酸とアルブミンをどう維持するか?抜けるものは仕方ないのか?今の主流の透析のようにどんどん抜くべきなのか?

どんどん抜くのであればそれだけ食べないと、体は維持できません。

透析時間や透析回数もそのままでどんどん除去だけを強化する透析はもっとも重要な栄養を無視した透析になるのかもしれません。

透析液も重要です。透析液の清浄化により炎症が軽減し、栄養が身につきやすくなります。

もちろんアルブミンも増えます。

透析患者さんは基礎疾患はもちろんのこと、体格、体重、年齢が違います。

それらを加味して、栄養を考えない といけません。栄養を考えることは食事、透析、QOL深く関係し、よりよく患者さんにより治療を提供できるものと思います。

今回、スタッフと一緒に参加できたことは非常に有意義であったと思いました。