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院長の臨床メモcolumn

2015.02.06

いくらいい薬を飲んでいても。。。

今日は慢性腎臓病CKDの話。

CKDでは高血圧がよく起こりますが、高血圧の第一選択薬としてRAS阻害薬という種類のものがよく使用されています。

しかしRAS阻害薬を飲んだらそれでいいのでしょうか?

下の図はRAS阻害薬に含まれる、ACE阻害薬を飲んでいる患者さんの研究です。

何かというと食塩摂取量とACE阻害薬の腎障害の進行を抑えることができるかどうかを見ています。

塩分制限をしている方:7g未満

ふつうのかた:7-14g

塩分多い方:14g以上

これらを比べると明らかに塩分を多くとるほど腎障害の進展が早く、透析に至る可能性が高いということです。

さらに血圧の数値に関係なく、進行しやすいということです。

この研究では、減塩が腎障害の進行を遅らせるということと同時に、いくらいい薬(ACE阻害薬)をのんでいても、減塩をしっかりしないと、腎臓病が進行しやすくなり、効果が乏しくなるということです

この結果は糖尿病のない患者さんだけではなく、糖尿病のある患者さんでのほかの研究でも示されました。

減塩は本当に大切ですね。