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院長の臨床メモcolumn

2016.07.06

SGLT-2阻害薬と心臓

SGLT-2阻害薬は最新の糖尿病治療薬で最近安全性も検討され徐々に処方されることも多くなってきています。

SGLT-2阻害薬の臨床研究でSGLT-2阻害薬が心臓や腎臓にいいという報告がありました。

腎臓に関しては腎機能の進行を抑制し、尿蛋白も減量させるという「腎保護作用」が示されました。

心臓に関しても心不全入院を減少させたという報告がありました。

つまり、心臓「心筋」にいいということなのでしょうか?

狭心症などの心血管病ではなく、あくまで心不全の入院を減少させたというところがなんでだろうかと思いました。

理由としてはSGLT-2阻害薬は尿糖を出させるので、浸透圧利尿といって尿量が多くなります。

その分、心臓が悪い方にとっては心臓が処理する体内の水分(血液)が少なくなるので、心臓の負担が少なくなり、心不全の入院が減ったということです。

SGLT-2阻害薬は処方する患者さんの体系や年齢を重視する必要がある薬ですが、心保護作用や腎保護作用も期待できる薬だといえます。