はじめての方も
お気軽にご相談ください

院長の臨床メモcolumn

2017.02.20

口腔内アレルギーの自験例

あまり自分のことは書かないですが今日は自分のことを書いてみます。

口腔内アレルギーというものを経験したので書いてみます。

食事に関するアレルギーで有名なものは卵やそばなどのアレルギーで食物が消化管から吸収されて起こります。

これを食物アレルギークラス1といいます。

また、クラス2食物アレルギーというものもあって、花粉中のアレルゲンの吸入や接触によって発症した後に、アレルゲンと類似した蛋白質を含むフルーツや野菜などを摂取した時に口腔内でアレルギー反応を起こすものです。

今回はクラス2アレルギーを経験しました。

アレルギーの原因は「豆乳」です。

小さいころに豆乳を飲んだ記憶はありますが、おいしくなかったので2-3回でやめたと思います。それ以降は飲んでいません。

またこれまで豆腐や納豆でアレルギーを起こしたことはありません。

あるとき、体のために豆乳を飲んでみようと思いつき、1日200mlを始めてみました。

そしたら飲みはじめからのどがイガイガして、初めはのど風邪?など思ってみましたが、明らかに豆乳を飲んだ後に咽頭不快が出現しました。

でもすぐに治まるので様子を見てみました。

しかし、3回目(3本目)を飲んだ時に、急に声が出なくなり、咳き込んで、のどがひゅーひゅ‐(軽いですが)してきました。

これは完全にアレルギー反応だと思い、抗アレルギー剤を内服しました。

調べてみると豆乳アレルギーでした。

豆腐や納豆は大丈夫なのに。。。と思いましたが、豆乳の場合はそれらに比べて加工の程度が少なく、加熱して飲まないのでアレルギーが出やすいようです。

ちなみに豆乳アレルギーの場合、カバノキ科の花粉に含まれるアレルゲンたんぱく(PR-10)と似ているので、カバノキ科の花粉症の人が飲むと交叉反応を起こして豆乳アレルギーを発症するみたいです。

ということは僕はカバノキの花粉症?だったのかということになり、血液検査をしてみました。

シラカンバ、ハンノキの両方でアレルギー反応陽性でした。

豆乳アレルギーの人はシラカンバ、ハンノキで両方とも100%アレルギー反応が出現するみたいです。

また、このPR-10は大豆以外にも、リンゴモモ、ナシなどバラ科の果物にも含まれているみたいです。

そういえば、リンゴや桃を食べると必ずのどがイガイガしますので、納得がいきました。

まさかの豆乳アレルギーで、さらにまさかのカバノキ科のアレルギーでした。

ちなみにスギ花粉症とは関係がないようです。

花粉症の症状は春にはあり、スギではないなあと思っていましたが、カバノキ科(シラカンバはこの辺にはないので、ハンノキ)のアレルギーだったのですね。

つまり、僕の場合カバノキ科のアレルギーをもともと持っていたために、それに似たアレルゲンの豆乳を飲んで、のどイガイガなどの豆乳アレルギーを発症したということになったということですね。