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院長の臨床メモcolumn

2017.10.09

弛緩性便秘に対して

透析患者さんは便秘が多いです。

便秘となると、薬ではプルゼニド、センノサイドなどセンナが有名です。

でも使っているとだんだん効き目が低下しますし、メラーノシスと言って大腸の粘膜に色が悪くなります。

ただ、下剤を使わないわけにはいきません。

下剤を使っているかたは弛緩性便秘と言って腸の動きが悪くなり、腸が拡張して、便が出にくくなります。

出ても、硬い便などになることが多いです。

胸部XPととるときに一部、腸も見えますが、便塊があり、腸が拡張しているので弛緩性便秘を疑います。

このようは方には緩下剤やアミティザがいいとされています。

緩下剤は酸化マグネシウムが使用できないので、Dソルビトールを使用します。

アミティーザは小腸から水分を分泌させる薬で、便秘治療でもエビデンスグレードが最も高いⅠとされており、推奨レベルもAとされています。

最近では同じく小腸から水分を分泌させる薬でリンゼスも発売になっています。

おそらくですが、いずれはリンゼスもエビデンスグレード、推奨レベルと主にアミティザと同じレベルになると思います。

実際はセンナ、大黄、ラキソベロンを用いつつ、Dソルビトールやアミティザ/リンゼスを用いることが多いですが、できれば、センナ、大黄、ラキソベロンを減らせればいいなあと思います。