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院長の臨床メモcolumn

2018.05.16

糖尿病性腎症合併高尿酸血症の臨床試験(ETUDE試験)

糖尿病性腎症のある患者さん

尿蛋白、尿アルブミン尿が陽性でクレアチニンも高い患者さんの話です。

尿アルブミンは平均800㎎/gcr程度、クレアチニンは1.4台、GFRは40前後の患者様たちです。

大切な尿酸の値は7以上の高い方になっています。

トピロリックという薬剤を40㎎で開始し、その後、40㎎で継続するグループと160㎎の最大量まで増量するグループを分けて比較試験しています。

尿酸値はもちろん低下しましたが、この研究はトピロリックで尿蛋白が低下したのか?腎機能改善効果は期待できるか?が大きなポイントです。

つまり、160㎎まで増量した場合、腎保護作用が少量投与よりも効果が高いかどうかという点です。

GFRに関しては両グループで変わりなかったようです。

アルブミン尿は全体的に減少傾向にあり、トピロリック自体に腎保護作用があるといえましたが、160㎎など積極的に増やした方が尿蛋白が減少するという結果には至らなかったようです。

ただ、やはり新規XOR阻害薬を言われるトピロリックやフェブリクには腎保護作用はあると考えます。