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院長の臨床メモcolumn

2018.07.02

日本透析医学会に参加してきました。

6月29日から7月1日にかけて神戸で開催された日本透析医学会に参加してきました。

今年は口演があり、指定日が土曜日であったため、土曜日に休みを取らせていただき、参加してきました。

学会での口演は久しぶりで緊張しましたが、平常心を装い無事に過ごすことができました。

透析学会は参加人数が多く、人にあふれて、活気がとてもある学会です。

開業してからは参加する機会も少なくなりましたが、いい勉強になりました。

【口演発表の要約です】
SPPを用いたバスキュラーアクセスの管理:VAIVT群と非VAIVT群との長期間の比較検討

(要旨)  バスキュラーアクセス(VA)の評価としてSPP)検査を用いた報告は少なく、さらに一定期間経過を追った報告は検索内ではなかった。今回、SPPを用いて、VAの評価に対する有用性と、VAIVT)群と非VAIVT群の2群に分け、1年間の経過について比較検討を行った。SPPを随時に測定(初回測定)し、1年後に再測定(1年後測定)の計2回行った。VAIVT群では上記以外に、VAIVT前後の測定を加え、計4回の測定を行った。全患者での初回測定値はSPP87.1±26.1mmHgで、1年後には88.5±30.8mmHgと大きな変化を認めなかった。VAIVTの有無での検討では、VAIVT群は非VAIVT群に比べ、高齢、透析歴が短い傾向にあり、さらにVAIVT歴のある症例や昇圧剤を内服している症例が多かった。VAIVT群ではVAIVT直前にはベースラインから約20%SPP値が上昇した。術後は著明に低下したが、1年後測定では再上昇し、その後もVA再建、あるいはVAIVTが再度、必要となる症例を高率に認めた。VAIVT前後のSPP値は平均変化率41.5%と著明に低下し、最大93.0mmHg、最小8.0mmHgと個人差を認めた。初回測定SPPのVAIVTの予測に関してはROC曲線のAUCが小さくカットオフ値推定は不可能であった。 SPPは個人差があるため、個々のベースライン値を設定し、約20%上昇した場合、VA異常が生じている可能性がある。