はじめての方も
お気軽にご相談ください

院長の臨床メモcolumn

2018.09.01

EOG-MRI

紹介状にある言葉が書いていました。

「EOG-MRI」

MRIはわかりますが、EOG?? どうやらプリモビットという肝臓用のMRIの造影剤のようです。

造影剤は以前と同様、ガドリニウムを用いた薬剤のようですが、肝臓、特に肝細胞がんを発見するために開発された造影剤のようです。

従来の造影剤では造影剤のステージの「肝細胞造影相」で肝細胞の見分けがつきづらかったようですが、EOG-MRIでは同相で肝細胞癌の判別がつきやすくなったようです。

理由としては、 正常細胞では造影剤を取り込むようですが、がん細胞では造影剤を取り込まないので、周囲との境界が判別しやすくなるということです。

10年以上前からあるようで、肝臓領域ではスタンダードらしいですね。

いい勉強になります。

ただ、重度腎障害、透析をされる方に関しては、ガドリニウム造影剤である以上、安易な使用は腎性全身性繊維症(NSF)を発症する可能性があり、慎重に判断する必要があります。