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院長の臨床メモcolumn

2018.12.03

糖尿病性腎障害 DKD

DKD(糖尿病性腎臓病)は典型的な糖尿病性腎症に加えて、顕性アルブミン量が出現しないまま、推定GFRが低下する非典型的な糖尿病関連腎臓病を含む概念です。

さらに糖尿病を合併する腎症には糖尿病と直接関連しない腎臓病(IgA腎症など)が糖尿病を合併した場合を含む、より広い概念と言われます。

最近、腎硬化症が増えてきていますが、基本的には腎硬化症というのは高血圧によって発症する腎臓病と言われています。

一方で糖尿病がありながら、蛋白尿や微量アルブミン尿がなく、腎臓病が悪化していると言う現象がよく見受けられます。

透析導入の原因となった病名で、糖尿病性腎症というなかには、実はこのDKDが多く含まれていた可能性があります。

注意点は、タンパク尿と伴わないまま、あるいは尿蛋白量が少ないまま、腎不全に至るケースが増えていると言うことです。

典型的な糖尿病性腎症では蛋白尿が多く腎臓病が進行しやすいといわれています。

典型的な糖尿病性腎症とDKDの鑑別には尿アルブミンの測定が有効と言われています。