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院長の臨床メモcolumn

2019.02.13

腎動脈狭窄に対するステント治療

血圧がなかなか下がらない難治性、治療抵抗性高血圧の中に、原因として腎動脈が狭窄し、腎血管性高血圧が原因である方がいらっしゃいます。

治療法としては①降圧剤、②ステント治療ということになります。

以前は、ステント治療を積極的にする方向にもなっていましたが、

最近、CORAL研究によりステント治療がベストではないという結果が出ました。

降圧剤治療でもステント治療でも、腎障害の予後や心血管イベントの発症率に大きな変化がなかったという結果です。

ですので、降圧剤で血圧がコントロールされている場合はステント治療は不要であるという話です。

ただし、、治療抵抗性で何をやっても血圧が管理されない場合、肺水腫や心不全を繰り返す場合には、ステント治療も選択肢の一つだと考えます。

降圧剤で治療していく場合の注意点とすると、RAS阻害薬というものを基本的に使用するのですが、クレアチニンとカリウムが上昇することがあるので、はじめは隔週で経過を見ていって方がいいでしょう。