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院長の臨床メモcolumn

2019.03.06

ポリファーマシーの問題

ポリファーマシーは薬剤が5-6種類より多く内服されていること。

高齢者においては利点よりリスクの高い場合をPIMs(潜在的不適応処方)と呼ばれてしまいます。

ポリファーマシーとPIMsが同時にあるとフレイルが進行し、転倒の危険性が高くなるとも言われています。

このPIMsの中には当然、睡眠薬はありますが、出血を助長するような抗血小板剤(複数)、心房細動に対する抗血小板剤、上部消化管出血のリスクのあるバイアスピリン、それ以外にも高血圧でよく処方するα拮抗薬は立ちくらみの恐れがあるので危険性があるといわれています。

花粉症でよく出すヒスタミン1拮抗薬も高齢者にとっては眠気で転倒するので要注意とされています。

あと、不思議にもPPIと言われる胃酸を抑制する薬も骨折の危険性が高いと報告され要注意と言われています。

ポリファーマシーはフレイルのリスクが増え、QOLを下げてしまうといわれていますが、一方で透析されている患者様では栄養を向上するためにリン吸着剤の複数の薬剤が必要になったりしてきます。

ポリファーマシーに留意し、不適切な処方を漫然をしていかないようには気をつけますが、なかなか6種類以下に抑えようと思うと合併症が多い方は逆に新たな合併症が起こりえないか心配になりますね。