貧血

2016年11月29日 火曜日

保存期CKDでのESA

最近では保存期CKDでは腎性貧血の場合ESAを使用することは多くなっています。

それはESA(貧血の注射)をしないと、腎機能の悪化が進行し、透析のなる期間が早くなるといわれ、さらに、心臓病も発症しやすくなりといわれているからです。

保存期CKDでは貧血が進行しやすいのでたくさんのESAが必要となりますが、たくさん(適切)なESA量を使用し、適切なHbにコントロールした方が、腎予後も生命予後もいいといわれています。

今回長時間作用型ESAと短時間型ESAの違いによる冠動脈イベント回避生存率についての報告がありました。



長時間ESA使用した場合の方が有意に生存率が高かったです。

これはHbだけではなく、ESA自体が冠動脈にいい影響を与えた可能性があります。

ESAは単にHbの値だけではなくて、冠動脈に良好な効果を与えるのかもしれません。

投稿者 きたうらクリニック | 記事URL | コメント(0) | トラックバック(0)

2016年10月17日 月曜日

鉄欠乏と心臓病

透析をしていると鉄欠乏になって、時に鉄剤を注射したり飲んだりします。

最近では鉄が少なくなって、リンが高いときにはリオナ、ピートルという鉄含有リン吸着剤を使用します。

しかし、鉄は多すぎると体に悪い?ということであまりたくさん鉄剤を投与しないことになっています。

一方で最近は鉄欠乏状態は体に良くないという報告があります。

欠欠乏状態は血小板が凝集しやすく、血小板数が多くなるので、血栓ができやすく、心筋梗塞や脳梗塞になりやすいというデータもあります。

また鉄欠乏だとFGF-23という尿毒素が上昇し、心不全や心肥大になる可能性があります。
(リオナを飲むと、FGF-23が低下するというデータがあります)

ということで鉄欠乏状態は多すぎてもいけないが、少ない状態では心臓には良くないというのです。

ではどのように投与するのでしょうか?

連続投与と間欠投与にかんしては、少量ずつ、ちょこちょこ投与した方が感染症や死亡の危険性が低いようです。(鉄の投与が直接結びつくということではありません)

鉄欠乏では心房や血管によろしくないということですが、「鉄に血管石灰化抑制作用がある」ということで、"鉄"の今後の展開に注目ですね。

投稿者 きたうらクリニック | 記事URL | コメント(0) | トラックバック(0)

2016年10月 6日 木曜日

保存期CKDの貧血管理ではミルセラ優位...

あくまでエポジンとミルセラの効果という点で考えると、

エポジンでは保存期から透析導入期にかけて投与してもHb10以下になることがよくありましたが、

ミルセラが登場してからHb10以下になることは少なくなり、貧血の管理がすごくしやすくなりましたね。

ミルセラは月1回投与ですが、月2回投与方法の方が効果は高い実感があります。

下記の図でもあるように、クレアチニンが上昇し、腎機能が悪くなってもHbは維持されていますよね。



さらに下の緑の棒グラフのとおり、あまりミルセラの量が増えていないことも注目されます。

貧血といえば鉄欠乏性貧血ということでフェリチン50以上にはしておこうということですが、

保存期の場合、経験的にはあまり鉄剤が必要となるケースは少ないように思えます。

生理出血のある女性は別ですが、鉄を失う状況は少なく、限りある体内の鉄分で循環しているようにも思えます。

ただ、もちろんESAを使用しだすと鉄の利用効率は上昇するので、きちんを血液検査することは必要ですね。


保存期のHbを管理することによって、その後の心血管イベントの発生も抑制するといわれています。

保存期のHb管理は透析になってからも影響してくるので、ミルセラを含め適正なコントロールが必要になってきます。

投稿者 きたうらクリニック | 記事URL | コメント(0) | トラックバック(0)

2016年10月 4日 火曜日

ESAを投与していないのにHbが高い方

透析患者さんでESA(エポジン、ネスプ、ミルセラなど)を投与していないのにHbが高い方いらっしゃると思います。

このような方はなぜ高いのか?

明確なものはありませんが報告例には

・タンパク質をしっかり食べている方(特にリンが高めの方が多い)

・透析量が多い

・年齢が若い

という比較的栄養状態のよさそうな条件がある方にHbが高い印象です。

一方で、

・慢性心不全がある

・睡眠時無呼吸症候群(閉塞型)

という疾患が背景がある方もいるという報告もあります。

いずれにしろHbが高くてもどうしようもない現実ですが、まず不用意なESA投与は控えるべきです。

また不用意な高用量ESAは控え、Hb変動の少ない管理が必要とされています。

投稿者 きたうらクリニック | 記事URL | コメント(0) | トラックバック(0)

2016年9月13日 火曜日

赤芽球のアポトーシスとEPO濃度の維持

腎性貧血の薬であるミルセラは月1回のESAですが、月2回投与にするとHbが上昇しやすいという報告があります。

なぜなのか?

赤血球が産生される前に赤芽球というものが骨髄で日々産生されます。

赤芽球の半分は残り、もう半分はアポトーシス(使われない)されます。

もったいない話ですが、、、。

でもいざというときには使ってくれるようです。

腎性貧血の患者さんではEPO濃度が低いので、さらにアポトーシスの割合が多くなります。

ですから、ある程度ESAでEPO濃度を多くしないと、せっかくできた赤血球(幼弱赤血球)もつぶれてしまいます。

ミルセラは長持ちする注射ですが、初めの1週間はEPO濃度を維持し、鉄もどんどん利用し、フェリチンやヘプシジンが低下しますが、1週間後には再上昇してしまいます。

アポトーシスや赤血球の崩壊を抑えるためには、「一定したEPO濃度」が必要です。

そのために、ミルセラの投与間隔を短くし、EPO濃度を保つことによって、Hbが上昇するということになっていきます

投稿者 きたうらクリニック | 記事URL | コメント(0) | トラックバック(0)

カレンダー

2016年11月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
アクセス


大きな地図で見る

〒675-0012
加古川市野口町野口220-1

【診療時間】
■透析(予約制)
月・水・金…8:00~18:30
火・木・土…8:00~13:30

■内 科・腎臓内科
月~金…9:30~12:00 15:00~17:00
火・木・土…9:30~12:00

【休診日】日・祝祭日

お問い合わせ 詳しくはこちら