院長の診療日記

2011年8月30日 火曜日

かゆみとオンラインHDF

頑固なかゆみ。。。

つらい症状の一つです。少し前に、軟膏や内服薬でもなかなか効果がなく頑固なかゆみで困られている方に対して何ができるか?ということを書きました。

漢方薬が効いてくれればいいのですが、速効性がなく有効率も決して高くありません。

腎不全に伴う皮膚掻痒症に対して何ができるか?

腎不全が原因ということは人工透析で何かできないかという発想になります。

透析でできる限りかゆみの原因となる物質を除去できれば体の中からかゆみを除去できるはず。

その中には長時間透析をして、できる限り時間をかけてかゆみ物質を取り除くこと。

もうひとつはオンラインHDFあるいはボトル型HDFを行うことです。

2011年のHDF両方雑誌にオンラインHDFとかゆみについての論文が載っていました。

難治性皮膚掻痒症25名の透析患者さんに対してオンラインHDFを行ったところ22名の方がかゆみが軽減し、気分的にもよくなって、生活自体もかゆみが減った分楽になったようです。

またこの論文はオンラインHDFに透析掻痒症の薬であるレミッチを内服すると全員かゆみに効果を示したということです。

どれくらいの期間で効果があったのかについては書いていませんでしたが、かゆみにおいてもHDFはいい治療だと思います。

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2011年8月29日 月曜日

体重増加と統計

最近、どうしても暑いので体重増加が多い患者さんがいらっしゃいます。

体温が体内にこもってしまうために熱中症のような症状になってしまう。
暑いのでどうしてものどが渇いてします。

この2点が最も多い理由です。

実際どこまで体重増加が許せるのか?

一般的には・・・
1日おきで体重の3%以内(50kgであれば1.5kg)
2日おきで体重の5%以内(50kgであれば2.5kg)

この目安は心不全にならないためだけではなく、透析中の血圧低下や足のこむら返りを予防しうるという現場レベルで認識されています。

では体重増加はどこまで許されるか?

日本透析学会の透析を見ました。

体重増加が2日あきで2-6%以内であれば心不全の危険性は少ないようです。
特に2-4%の方は特にいい傾向にあります。

しかし体重増加が6%になると一気に危険性が高まり、8%となると極端に高くなります。

ですから50kgの方は4kg、60kgの方は4.8kgの体重増加は心不全の極めて強い危険予知となります。

体重増加は日々のことです。患者さんなりの体重増加があると思います。

日頃思うことは体重増加が多いことに慣れていってほしくないと強く思います。

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2011年8月27日 土曜日

かゆみに対して漢方って?

透析患者さんのつらい症状の一つにかゆみがあります。

局所的なものであれば原則としては軟膏などの外用薬になります。

しかし中からくるかゆみ、いらいらするほどのかゆみ、身体の芯からくるかゆみ、あちこち飛び回るかゆみに対しては実際のところ軟膏だけでは解決できません。

薬とすると基本的にはH1拮抗薬とされるアレルギーの薬が最もよく使用します。

ステロイドが入っているかゆみの薬もありますがあまり使いたくないですね。

あと透析患者さんのかゆみのために開発されたレミッチというくすりは発売されています。

効果は結構あると思います。

日中に限らず夜間のかゆみも抑えてくれる良薬と思います。

しかしたまに不眠の症状があります。不眠も続くとしんどいですよね。

これらのお薬で改善しない場合。。。。

透析方法を変更する(オンラインHDFや長時間透析など)という手も重要な選択肢になります。

どうしても薬となった場合、考えた末に漢方薬を選択しました。

調べたところ、透析患者さんのかゆみに対してつむら黄連解毒湯、温清飲が効果があると言われています。

3週間後位から効いてくるようで約4-5割の有効率でした。

頑固なかゆみで困っている患者さんに対して漢方薬も症状軽減に一役買ってくれることを期待しています。

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2011年8月26日 金曜日

シャント瘤には気をつけて

昨日、同一部位への穿刺を繰り返すとシャント瘤(こぶ)になるといいました。

確かに、それはそれで注意しなければなりません。

もうひとつ重大な注意点があります。

それはシャント瘤にはシャント閉塞、あるいは狭窄が潜んでいる可能性があるということです。

もしシャント閉塞が潜んでいるとすると...

⇒シャントの流れが悪くなり、血管に圧がかかります。

⇒シャントが膨らんできて瘤になります。

⇒瘤になるだけではなくて、シャントではない血管に逃げます。

⇒そうなると瘤+他の表在静脈も目立っています。

当院でもありました。
シャントPTAで事なきを得ました。

穿刺部と関係なく形成されるシャント瘤はシャント狭窄が潜んでいる可能性があるということを常に頭に置かないといけません。

その場合はシャント音が聞こえているケースも多々あります。

ですから、たとえシャント音が良くてもはじめてシャント瘤を見つけた場合はすぐにエコーをするべきです。

医師、透析スタッフの共通認識として常に考えておかなければいけないと思いました。

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2011年8月25日 木曜日

シャント穿刺

当院に月1回、別の透析施設で透析されている1名の患者さんが定期検査に来られております。

目的はシャントチェックと透析効率を含めたデータの確認です。

遠くから来て頂いている一番の目的はシャントの確認だそうです。

2年前にシャント完全閉塞でシャントPTAを行いました。シャントPTAで再開通しましたが、患者さんとしてはもう少し早く発見していればシャント閉塞にはならずにすんだという反省からわざわざ足を運ばれています。

今のところ幸いシャント再閉塞は認めていません。

シャント音の聴診で狭窄音がきこえたときには"これは再狭窄か!?"と思い、あわててシャントエコーを行いましたが大丈夫でした。

わざわざ遠くから来てもらって完全閉塞させるわけにはいきません。

シャントは狭くなってきます。
ただ完全に閉塞してしまう場合と少しでも流れている場合では雲泥の差があります。

あと、気になることがありました。

穿刺部が限局しすぎていることです。

穿刺部が限局するとふたこぶラクダのように大きな瘤になってしまいます。

どうしても穿刺を繰り返すと血管壁が傷んで弱くなってくるので瘤状に拡張してきます。

しかもそのような場所では皮膚も薄くなってくるので止血困難になることがあります。

できる限り瘤にならないように5-10mmくらいずらして穿刺していくことも重要だと感じました。

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