院長の診療日記

2012年1月31日 火曜日

透析患者さんと筋肉量

筋肉量と筋力は密接な関係があります。

筋肉量も筋力もこれまでの報告からは透析歴(期間)というより年齢的要素の方が強いようです。

透析療法自体が謹直や筋肉量を低下させている可能性が低く、年齢とともに低下してくる傾向の方が強いということです。

糖尿病と糖尿病のない方と比べると糖尿病のない方の方が筋力も筋肉量も多いようです。

透析効率(kT/V)では筋力というより筋肉量を反映していました。

透析効率が高ければ高いほど筋肉量が多いという結果でした。

透析効率は時間に比例しますので、透析時間が長ければ長い方が筋肉量が多いといってもいいと思います。

栄養にも関係があって、アルブミンなどの栄養マーカーが良い程、筋肉量や筋力が向上する。

これは予想通りですよね。

下肢の筋肉は通常体重の60-70%あるとされています。

これが40%未満になると歩行補助具が必要になり、15%未満ではさらに車イスが必要になるといわれています。

透析患者さんも運動が進められてきています。

その先には、いつまでも歩いていたいという筋委縮予防と認知症予防があります。

その先には生きがいにつながってくると思います。

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2012年1月30日 月曜日

動脈-動脈グラフト

先週末に動脈動脈グラフトが閉塞した患者様が来られました。

エコーでグラフト全体が血栓化していました。

動脈と動脈をつないでいる方はたまにしかいませんが、詰まると手の先の血行がかなり低下し痛みとしびれと動かしにくいなどでとてもつらく、また一番怖いのが手が紫や黒くなってくるということです。

実際は側副血行路があるため、閉塞したからといってすぐに黒くなって壊死するわけではありません。

ただ、動脈-動脈グラフトが詰まった場合は緊急手術となります。

そういうわけでまた当院にゴッドハンド登場です。

上腕の動脈が細いため、上腕動脈に分岐する前の脇の動脈から前腕の動脈へ人工血管をもう一度入れてもらいました。

手術直後はまだ動かしにくいとか、痛みがありましたが、翌日には随分と手の血行も良くなり痛みも軽減しました。

問題は。。。

その血管がすぐにつまらないかどうか。

そのけっかんがつまったらどうするか。

その血管を今まで通り刺していっていいのかどうか。

感染を起さないかどうか。

再還流障害で手が結構腫れていてしばらくは使えそうにはありません。

腫れが引いたとしても穿刺がきっかけでその部位から血栓が発達してくる可能性もあります。

動脈-動脈グラフトは手の壊死など閉塞した場合は緊急を要するのでその管理も神経質になります。

患者さんももちろん神経質になります。

使っていって閉塞する可能性があるのであれば違う方法を考えなくてはなりません。

しかし血管が細く、さらに通常の動脈-静脈グラフトではすぐに閉塞して、それを繰り返していたようです。

今は透析用カテーテルで行っておりますが、この入院中に何とか考えなくてはと思っております。

ゴッドハンドと患者さんと相談して決めていこうと思います。

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2012年1月28日 土曜日

ビタミンE固定化PS膜を経験して

これまでビタミンE固定化PS膜(VPS)を数人の方に使用しました。

文献報告から

・抗酸化作用

・血流改善作用

・血圧安定化

・貧血の改善

・栄養状態の改善

などが報告され、期待されている透析膜でもあります。

まだVPSは高価な透析膜であり、いいであろうと期待されている透析膜でも全ての方には当院では使用していません。

上記の報告からASOなど動脈硬化病変が強い方、透析中に血圧が低下しやすい方に使用してきました。

これまあくまで私の経験ですが、実際VPSを使ってよかったなあと思うのはASOの痛みのある患者さんがいて、その方にVPSを使ったら痛みが軽減したということだけでした。

抗酸化作用などは非常に評価しづらいものなので何とも言えませんが、血圧が安定したり、栄養状態(PCR)が向上したり、貧血がよくなったりという経験はしませんでした。

ある特定の方だけしか使っていないのでそういう結果になったのかもしれません。

そうそう、もうひとつ、使ってよかったと思ったことは、透析膜が非常に固まりやすい方がいらっしゃってVPSに変更したら随分と良くなったという点です。

このビタミンE固定化透析膜は今後どうなっていくのか?

使っているところはほぼ全面的に使っているようです。

しかしその効果は果たしてどうなのか?

目に見えない効果が期待通りあるのか?

PMMAやPSやPESを超える作用のある膜とは期待しています。

値段はさておき、PS膜の欠点を改善した透析膜の可能性はあるとは思います。

今後も注目される透析膜です。

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2012年1月27日 金曜日

ミルセラを3カ月使用して

昨年の10月から月1回の腎性貧血の薬剤である「ミルセラ」を使用しています。

おおよそ3ヶ月たったので一度整理してみました。

エポジン3000単位を週3回投与している比較的貧血の強い方(エリスロポエチン抵抗性)に使用しました。

そのような方々にミルセラを使っても支障がないかということとミルセラを使用することにより貧血改善効果があるのかどうかを調べてみました。

3000単位以外の方にしなかった理由としては恐らくエリスロポエチン抵抗性ではない方々ではおそらくミルセラの効果が出やすいと考えたためです。

患者さんは当初20名いらっしゃいました。

Hbが11g/dl以上に上昇した方は中止とエポジンに変更しました。

3か月の間に4名の方はHb11g/dl以上となり中止しました。

3か月の間に2名の方が入院されました。

よって14名の方がミルセラを継続しております。

結果は...

投与前:Hb=10.2±0.7

1ヶ月後:Hb=9.8±0.6

2ヶ月後:Hb10.0±0.8

3ヶ月後:Hb9.9±1.1

でした。

継続している方は有意差がなくほぼ変化はありませんでした。

今回はあくまで使用経験で、研究ではなく、鉄剤を途中で投与した方もいらっしいますし、透析時間を延長した方もいらっしゃいますので他の影響される因子はあります。

印象としてはエポジンとミルセラは数値上は特に問題なく使用でき、副作用と特に問題ないと考えます。

今回、20人中4人の方が上昇しております。

その4名の方はエポジンを10月から続けていてもHbが上昇した可能性もあります。

エリスロポエチン抵抗性の方々にとってはミルセラとエポジンは効果がほぼ一緒かもしれません。

エリスロポエチン使用量を減らすことができるかという点でも期待しましたが、抵抗性のある方はミルセラに変更しても使用量は減量できないのではないかとも思えました。

今年の透析学会で多くの発表がされると思います。

今後も私としてはエリスロポエチン抵抗性貧血のミルセラの使用方法に注目していきたいと考えております。

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2012年1月21日 土曜日

腎臓リハビリテーション学会に行ってきます。

おはようございます。

今から仙台に第2回日本腎臓リハビリテーション学会に行ってきます。

なんと日帰りです。

僕の中の重要3本柱に「運動」があります。

他の施設は腎臓病や透析患者さんにどのような運動を行っているかを勉強してきます。

数時間ではありますが、可能は限り吸収して来ようと思います。

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