院長の診療日記

2013年2月26日 火曜日

DHAはアルツハイマーの発症を抑制する。

先日の新聞で表題のようにiPS細胞でDHAの投与がアルツハイマーの発症を予防したという報道がありました。

DHAというとサバなどの青魚に含まれていて、「頭がよくなる」物質として有名です。

アルツハイマー型認知症は増加傾向にあり、物忘れなどの記憶障害に徘徊、暴言などの周辺症状が加わってくる脳の病気です。

DHAの含まれているサプリメントはたくさんありますが、薬としてはこれまでありませんでした。

昨年9月に武田薬品から「ロトリガ」という薬品が発売されました。

中性脂肪を下げる薬です。

この薬がDHAとEPAが含まれています。

動脈硬化(心筋梗塞や脳梗塞予防)には期待できそうなコンビネーションだといえます。

下記は武田薬品のホームページから抜粋しました。

「ロトリガ粒状カプセルの有効成分はPronova BioPharma ASA(ノルウェー)が製造した高濃度のオメガ‐3脂肪酸であり、主成分としてイコサペント酸エチル(EPA‐E)、ドコサへキサエン酸エチル(DHA‐E)を含有します。
オメガ‐3脂肪酸エチルは肝臓からのトリグリセライド(TG)分泌を抑制し、さらに血中からのTG消失を促進することによりTGを低下させます。また、EPA‐E及びDHA‐Eは肝臓のTG含量を低下させ、脂肪酸・TG合成経路の酵素活性を低下させます。」

つまり中性脂肪を抑える薬です。

中性脂肪を抑えることによって動脈硬化の進展を予防し、脳梗塞や心筋梗塞を抑えていこうということがこの薬の目的です。

EPA+DHAという組み合わせで中性脂肪は下がります。

しかし、薬の目的である脳梗塞や心筋梗塞などの動脈硬化性疾患の発症を果たして抑えることができるのか?

今のところはNOではないでしょうか?

JAMAという世界的に有名な医学雑誌ではDHAとEPAのコンビネーションは必ずしも脳梗塞や心筋梗塞の発症を防げないという発表もあります。

ですからコンビネーションとしては期待しながらも動脈硬化にはまだクエッションといえます。

しかしアルツハイマーの発症の予防という観点からは期待できると思います。

保険適応外なので安易なことは言えませんし、アルツハイマーの予防ということだけでは処方はできません。

しかし中性脂肪が高く、ロトリガの治療をされている方に対してはこの「DHAがアルツハイマーを抑制する」という報道は朗報かもしれません。

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2013年2月23日 土曜日

下肢のつり~カルニチン欠乏の面から

カルニチンという筋肉のエネルギー代謝に重要な物質があります。

カルニチンは赤肉や乳製品に含まれており、体内でも肝臓・腎臓・脳で合成されます。

透析患者さんではこのカルニチンが不足~欠乏しているといわれています。

理由としては食事制限があること、透析膜からカルニチンが除去されてしまうこと、腎臓でカルニチンが作られないことが挙げられます。

そのため透析が始まって徐々にカルニチンが不足し3年後には随分と少なくなると報告されています。

症状として一番多いのが下肢のつりです。

透析の除水(水引き)とともに下肢のつりは生じやすいですが、それとは関係なしにつりやすい方はこのカルニチン不足を疑ってもいいと思います。

治療方法としては薬物療法が主体となります。

エルカルチン錠を300-900㎎(体重あたり10-20㎎が目安)を内服します。

すると1か月くらいたたない前にこむら返りが減ってきます。

非常に効果が高い薬だと思います。

また近々エルカルチンの注射薬も発売されるようです。

体内吸収の点からは注射薬のほうがいいかもしれませんが、経口薬は連日内服に対して、注射薬は透析毎となるため頻度が異なります。

どちらの方法がいいかは今後の検討になってくると思われます。

エルカルチンの他の期待できる効果としては

① 腎性貧血の改善、赤血球寿命の延長

② 透析中の低血圧の軽減

③ 心臓の収縮力の増加や心肥大の軽減

④ 運動能力(QOL)の改善

などが報告されています。

大切な効果判定に関しては通常3-6か月といわれています。

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2013年2月21日 木曜日

当院の花粉症治療

2-4月はスギ花粉が非常の多い時期です。

スギ花粉症は年々増加し、国民の約20%が罹患しているといわれています。

うがいやマスクを行いながらスギを極力回避すること。

あとは、中国の大気汚染の問題もあることから、N95マスクなどの高機能マスクを用いる。

薬物治療としては予測される花粉飛散開始日から経口薬を開始します。

経口薬としてはザイザルなどの第2世代抗ヒスタミン剤から開始することが多いです。

あとは状態に応じてケミカルメディエーター遊離抑制剤やオノンなどのロイコトリエン受容体拮抗薬を併用することもあります。

症状を抑えていくためにはさらに抗アレルギー点鼻薬やステロイド含有点鼻薬を併用することがあります。

注意点とすれば、最もよく使用される第2世代の抗ヒスタミン剤は効果が安定するまで約2週間といわれています。

ですから花粉が飛散する1-2週間前から内服していく必要があります。

あとは眠気や口渇が問題になります。

漢方薬ははじめから投与する場合もありますし、抗ヒスタミン剤と併用することがあります。

眠気で仕事ができないほどつらい方は漢方薬と点鼻薬を併用するケースも多くなっています。

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2013年2月19日 火曜日

オンラインHDFも順調です。

開業して半月が過ぎました。

クリニックとして日々成長していっている実感があります。

透析に関しても順調に運営できています。

透析液もすごくきれいで、エンドトキシンや細菌培養も全く問題ありません。

透析液も問題なく、オンラインHDFも順調に行っています。

当院では全台オンラインHDFができる透析装置ですが、オンラインHDFの適応を考えながら患者さんに合う透析条件を設定していきたいと考えています。

徐々に患者さんの「健康増進」、「愁訴をとること」を意識した透析室を作っていきます。

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2013年2月16日 土曜日

色んな頭痛

内科診療をしていると頭痛の方が来られます。

頭痛には色んな原因があります。

大学病院などには「頭痛外来」という外来もあるくらいです。

頭痛には①急にやってくる頭痛、②徐々にやってくる頭痛、③慢性的な頭痛があります。

急にやってくる頭痛で有名なものはくも膜下出血や脳出血などです。それ以外に髄膜炎や緑内障によるもののあります。

また、咳や運動や性交渉がきっかけで頭痛が急にやってくる「良性機能性頭痛」も①の中に含まれます。

②の有名なものは脳腫瘍や慢性硬膜下血腫などがあります。

③の慢性型は最も多くて、片頭痛・群発頭痛・筋緊張性頭痛など有名な名前の頭痛がこの中に含まれます。

③の中で特に最近注意しなければいけないものとしては薬物乱用性頭痛(リバウンド頭痛)です。

月に15日以上を3か月以上、鎮痛剤を内服している方で頭痛がある方はこの薬物乱用性頭痛の可能性があります。

鎮痛薬を頻繁に摂取することで発生する頭痛でリバウンド頭痛は一日中発生し、非常に痛みを伴い慢性化します。

偏頭痛や緊張性頭痛など頭痛もちの方が頭痛薬を過剰摂取することが慢性化したことで、薬物による頭痛に転換されるようです。

この場合は原則として、痛み止めの断薬が必要です。

3-4日我慢すれば頭痛は軽減します。
しかしそうはいっても身体的にも精神的にも依存しているのでなかなか断薬できない現状があります。

今の薬を中止するために、量を減量したり、種類を変更したりしていきます。

その結果、頭痛は緩和されていくのです。

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