院長の診療日記

2014年5月28日 水曜日

レグパラと骨折率。。。

レグパラ(一般名:シナカルセット)は約6年前に発売され、今では副甲状腺治療に欠かせない薬となっています。

透析患者さんでは副甲状腺の機能が亢進し、PTHが上昇して、骨がもろくなります。

シナカルセットはPTHが上昇して、さらにカルシウムが正常か、高めの患者様に対して使用します。

PTHの低下作用は強く、この薬が発売されてからPTXという副甲状腺摘出術の頻度は減りました。

なかなか優れものの薬です。

それではこの薬は肝心の骨折率を減らすことができるのか?

EVOLVE試験というシナカルセットを使用した臨床試験があります。

この試験の結果でもPTHはよく低下していました。

骨折率に関しては。。。

残念ながら統計学的には有意差は出ませんでした。

有意差は出ないものの、骨折のリスクは11%低下したようです。

レグパラは非常に有用な薬ですので、ビタミンD製剤をうまく組み合わせることでさらに管理しやすくなります。

ただ、低カルシウム血症と悪心、嘔吐には要注意です。

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2014年5月26日 月曜日

日本の透析患者さんは骨折率が海外より低い。

日本の透析患者さんは海外に比べて、股関節の骨折の頻度が低いと報告されています。

特に一般住民の方に比べると骨折件数は同等であり、海外と比べるとその差は歴然としてます。



しかし、いったん骨折で入院すると海外に比べて入院期間が長いと報告されています。

骨折すると生存率が低下するともいわれ、その後の予後も悪化します。

感染症、認知症、寝たきりなどいろんな合併症があります。

骨折予防は本当に重要です。

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2014年5月23日 金曜日

中等度腎障害の方に対するフェブリク(尿酸薬)の評価

フェブリクという比較的新しい尿酸低下薬があります。

この薬は体内で尿酸を参戦するのを抑える薬で、以前はザイロリックに代表される尿酸を下げる薬の種類です。

フェブリクはザイロリックと違って肝臓で代謝されるので比較的腎臓が悪くても使いやすいですね。

以前、このブログでも紹介しました。

http://www.kitauraclinic.jp/blog/blog/2012/08/

この薬は尿酸低下作用も強く、腎機能低下の進行を抑えることも期待されています。

いままでは中等度腎障害では使用しづらかったのですが、このフェブリクでは安心して使用できます。

10㎎から使用し、20㎎、40㎎と増量し、尿酸値目標6.0を目指します。

今後、「FEATHER試験」というフェブリクとプラセボと比較し、フェブリクがどれだけ腎機能悪化の抑制効果があるかを調べる研究も始まるようです。

尿酸高い=尿路結石、痛風

だけではありません。

尿酸高い→腎臓病の発症や腎臓病の進行

ということがわかってきます。

尿酸値にも注意していきましょう。

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2014年5月21日 水曜日

ドラマリールは透析患者さんの痛みに使用できるか?

ドラマリールという慢性疼痛に使う内服薬があります。

非オピオイド系鎮痛剤といって、よく使用するロキソニンやボルタレンなどのNSAIDsと違って、痛みに対する第一選択薬ではありません。

しかし実際、ロキソニンなどで聞かない痛みも臨床上経験し、薬理作用の異なる薬を処方することが多くあります。

最近では、リリカという神経障害性疼痛に対する薬も宣伝されおり、よく使います。

このドラマリールは数年前、アセトアミノフェンの合剤の「トラムセット」という名前で発売になっていました。

これもいい薬なのですが、腎臓病や透析の方では禁忌でした。

トラムセット=ドラマリール+アセトアミノフェン

なのですが、このアセトアミノフェンが透析の方では禁忌ですので、同時にトラムセットが禁忌になってしまいました。

しかし、今回慢性疼痛に使えるようになった、ドラマリール単体では腎臓病や透析の方は禁忌になってはいません。

慎重投与にはなっていますが、少量から注意深く投与することによって十分効果も発揮すると思います。

下記の表はひざや腰などが悪い方にドラマリールを飲んでどれくらい痛みがましになったかという図です。

6週間後にはおおよそですが痛みは半減しています。

痛みゼロが理想ですが、毎日の痛みが半減するだけで随分と気持ちが楽になると思います。



一番の注意点は悪心、便秘、眠気ですね。

ゆっくりと25㎎から増量し、それを100-200㎎までにするのかどうかは症状の改善や副作用の出現を見てからになると思います。

痛みはつらい症状の一つです。

ドラマリール(商品名:トラマール)は痛みの治療の有効なオプションになると考えます。

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2014年5月17日 土曜日

エルカルニチンで血圧低下が抑えられる?!

透析患者さんは透析導入後1年くらい過ぎるとカルニチンという物質が減ってきてこむら返りやカルニチン減少による貧血などになる可能性があるといわれています。

数年前からそのLカルニチンが薬品となり、患者さんにも投与できることになっています。

投与は内服薬のみでしたが、今では注射薬も発売されています。

当院でもカルニチン欠乏によるこむら返りや貧血や心不全の方に使用しています。

最近、海外の論文で経口カルニチン製剤900㎎で透析での低血圧が低下したという報告がありました。

透析低血圧というのは透析中に血圧が低下してしまうことです。

この血圧低下は結構しんどく、つらいものです。

われわれはこの血圧低下を何とか防ぎたいと努力しています。

もともと月4回あった患者さんですが、投与1か月後から徐々に血圧低下頻度が減少し、3か月後には月に平均1.4回になったというのです。



これは明らかに血圧が低下する頻度が減っています。

まだ信用できるほどの証拠はないですが、興味深く、参考になる論文でした。

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