院長の診療日記

2015年4月30日 木曜日

FIX-210Sはいい膜かどうか?

昨年発売されたHDF専用膜のFIX(ファインフラックス)。

あらゆる学会や研究会で早くも報告されています。

いずれファウリングが起こりにくく、TMPがあがりやすい、そのためα1MGなどの物質もよく除去されると報告されています。

もちろんアルブミンの漏出も多いとされている報告も見受けらます。

いままでのHDF用透析膜のアルブミンリークは2時間以内にほとんど抜けてしまうことが多かったのですが、ファインフラックスはファウリングが起こりにくいので、アルブミンリークもはじめ2時間にどーっと抜けるのではなくて、徐々に抜けていくようです。

このファインフラックスで前希釈と後希釈を比べた論文があります。

後希釈の方が予想通り、TMPが上昇し、アルブミンリークも多かったです。

しかし後希釈でありながらTMPの上昇は少ないと思えました。

また後希釈でも前希釈と同様に、透析はじめだけではなく、透析後半までほぼ安定したアルブミン除去を認めました。

アルブミンリークが多い代わりに、α1MGもよく抜ける膜だと思います。

TMPが上がりにくく、大量置換液の使用もしやすいかもしれません。

除去をすることは非常に大切ですが、除去後、体内はどうなっているでしょうね。

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2015年4月29日 水曜日

5月28日の研究会発表

来月28日に加古川抗凝固セミナー2015~なぜ脳梗塞は減らないのか?~という研究会があり、腎臓と抗凝固剤(血がサラサラになる薬)のパネリストとしてお声がかかりました。


(県医師会週報より)

透析領域ではなく、腎臓領域で、慢性腎臓病ステージ4や5の方にどう抗凝固剤を使うかという症例を用いて、お話をしていきます。

腎臓病がある方も、糖尿病のある方も、一番大切なことは脳梗塞などの合併症を防ぐこと。

また、いったん発生してしまった脳梗塞の再発を防ぐことにあります。

当院でも慢性腎臓病ステージ4-5で抗凝固剤を内服されている方はいらっしゃいます。

脳梗塞は人生を変えてしまう恐ろしい病気だと思っています。

いろんな専門家の先生のお話を聞き、腎臓病の管理をさらに高めたいと思います。

課題を与えられると患者さんを振り返るいいきっかけになりますし、勉強にもなります。

いい機会を与えていただき、感謝しながら、頑張りたいと思っています。

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2015年4月25日 土曜日

カルニチンの内服と静注どちらがいいの?

透析患者さんでこむらかえりに対してLカルニチンを投与することがあります。

はじめは内服薬のみでしたが最近では静注で、透析後の投与もすることが可能となりました。

内服薬で効果がない場合、注射に切り替えてよくなることもあるようです。

濃度でいうと

内服薬(エルカルチン900㎎)
透析前 総カルニチン244.7 透析直後61.2
透析前 遊離カルニチン 157.3 透析直後35.1

静注薬(エルカルチン1000㎎)
透析前 総カルニチン 324.6 透析直後81.5
透析前 遊離カルニチン203.8 透析直後 45.2

透析ではカルニチンは除去されるので、静注製剤は透析後の投与する必要があります。
(約60%除去されるといわれています)

これを見てみるとどちらの投与方法にせよカルニチンは速やかに除去されます。

透析前の濃度に関しては静注薬の方が有利のようです。

これを静注製剤500㎎にすると濃度は低下し、静注なら1000㎎の方がいいようですね。

透析患者さんは内服薬が多く、効果が期待できる場合は静注薬の方がいいでしょうね。

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2015年4月23日 木曜日

高齢の元気な透析患者さん

当院で90歳くらいの元気な女性の透析患者さんがいらっしゃいます。

いつもにこにこされ、感謝の気持ちを忘れない方で、こちらもお話しするだけで穏やかな気分にさせられます。

足腰に不自由があり、入院されたこともありますが、元気に戻ってこられています。

認知症もありません。

以前ブログでもご紹介したことのある、モビバンを購入され、いまでも毎日使って、運動をしているみたいです。

また、毎朝決まった体操をし、時間が空けば家の周りとぐるりと杖を突きながら散歩するようです。

腰も、ひざも悪いですが、気力があり、一番すごいのがその継続性です。

ご家族の方も驚くくらいの継続性。

運動も体操も毎日欠かさずされています。

改めて運動など動くことの大切さ、継続性の重要性を教えてもらいました。

何歳になっても、足腰が悪くても、その人なりに、毎日毎日、動くことを積み重ねていくことが元気さや気力を維持できるのだと思います。

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2015年4月22日 水曜日

糖尿病性腎症の勉強会とPADの研究会

昨日、DPP-4阻害薬とSGLT-2阻害薬を販売している製薬会社に依頼され、「糖尿病性腎症」の講義を行ってきました。

糖尿病の講義と糖尿病性腎症の講義は全く違います。

糖尿病は血糖を中心に講義をしますが、昨日の私は。

・尿アルブミン、尿蛋白の早期発見と早期治療

これに絞って話をしました。

糖尿病性腎症はいかに尿蛋白を抑えるかにかかってきます。

尿蛋白を制する者は糖尿病性腎症を制するといってもいいでしょう。

もちろん血圧のことも言いましたし、減塩の話もしました。

減塩をすることによって血圧はもちろん、尿蛋白も減量します。

降圧剤も聞きやすくなります。

あとは尿蛋白症例では少量の利尿剤併用も有効なことがあるとお話をしました。

そのお話の後、PAD(末梢動脈疾患)の講演を聞きに行ってきました。

演者の先生はあの有名な湘南鎌倉病院副院長、フットケア学会理事長の小林修三先生です。

透析、腎臓病によるPADでは右に出る方はいないでしょう。

かなり立派な先生です。

なにせ、理論的です。

どうしてこのような結果になるのか、どのようなプロセスでこうなるかなど理論を追求しています。

しかも単なる研究ではなく、臨床に結び付け、患者さんの足をすくうために必死にされています。

話もお上手ですし、本当に立派な先生。

はじめてお話を聞いたわけではありませんが、質疑応答でもいつも非常に理論的で、いろんな論文を即座に引用して回答されるのは本当に立派だと思います。(すごすぎる...)

昨日はどちらかというと理論的というより実践的なお話でした。

どうすればPADを見るけることができるか?

主観的にはとらえることが難しい。

まず見て、視て、看まくることからはじまり、いかに客観的検査で病状を把握することを強調していました。

ABIが比較的メジャーで簡便的ですが、透析の場合、ABIでは見落とす可能性があり、できれば造影検査をしてほしいとおっしゃっていました。

透析室のやく3分の1がPAD.

ABIでは見落としてしまう可能性がある。

先生は比較的新しい医療機器であるSPPを多く用い、早期発見と早期治療を行っています。

重症足潰瘍になる前に何とか早期介入を。

当院でもフットチェック、ABIをしていますが、次なる課題をいただいたような感じがしています。

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