院長の診療日記

2015年10月30日 金曜日

止血困難の時の注意点

透析で血が止まらない止血困難の時があります。

通常、ヘパリンを調整をして、投与量を減らすときがあります。

しかし念のため注意をすることあって、シャント血管を見ておく必要があります。

止血こんなの針痕より上の方に閉塞がないかどうか?

上腕とか鎖骨下静脈とか。

上腕などは服の下に隠れているので見ないことが多いです。

その間に閉塞や狭窄があって、表在静脈が怒張していることがあります。

そのような患者さんがいらっしゃったので念のために鎖骨下を含めたエコーを行いました。



上の写真は鎖骨下静脈です。

明らかな狭窄や閉塞がなくてよかったです。

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2015年10月28日 水曜日

ピートルはリオナを上回るのか?

近々、透析患者さん用にピートルという鉄剤含有のリン吸着剤が発売されます。

ピートルはリオナと同様鉄を用いて、リンを吸着させますが、構造が違うようです。

鉄、スクロース、でんぷんから化学合成されており、胃の中ででんぷんとスクロースが溶け、表出された水酸化鉄とリンが吸着するようです。

そのため、鉄の遊離が少なく、鉄吸収が少ないようです。

リオナは1500㎎から開始しますが、ピートルは750㎎から開始します。

ピートルの効果はどうなのか?

治験では下記の結果で最小用量で-1.84とかなり低下していました。



少ない用量でリン低下作用も強いようです。

リオナは1錠あたり鉄40㎎内服、リオナ1500㎎6錠だと、鉄240㎎に相当します。

一方のピートルは鉄がそのまま750㎎ということなので、ピートルの方が錠剤の中の鉄が多いということになります。

それでは鉄が吸収しすぎて、フェリチンが上昇しないかということになります。

上の図はリオナの治験のデータ。



やはりリオナが増加すれば増加するほどフェリチンが増加します。

結構増加率が高いといえます。

下図は、ピートルの治験のデータ。



同じ患者さんではないので、明確な答えはできませんが、上の図と比べると、用量依存的にフェリチンは増加しますが、増加傾向は少ない印象を受けます。

チュアブル錠ということで咬みにくいのでは?という懸念もありましたが、非常に砕けやすく、飲み方も安心です。

また味も甘くなっていますね。

ピートルは鉄低下作用が強くて、内服数が少ないリン吸着剤になりそうですね。

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2015年10月26日 月曜日

シャント側の腕での血圧測定は禁忌?!

というのが一部のコミュニティーで話題になっています。

「当然ダメでしょ」というのが正解ですが、実際はどうなのか?

誰も実験はしていません。

もし詰まってしまったらえらいことですからね。

倫理的にそんな実験はしてはいけません。

実際としてはもちろん血圧を測りませんが、穿刺の時に駆血帯で腕を縛ります。

穿刺がスムーズにいくときはすぐに外れますが、難しい人はてこずった場合は結構長い間駆血してしまうことがあります。

穿刺に集中しすぎて、駆血していることを忘れてしまうことがあるかもしれません。

いろんなケースを経験しますが、実際、穿刺しているときにてこずったとしてもシャント閉塞したことはありません。

穿刺ミスを繰り返しシャント狭窄をしてしまうケースはありますが、駆血しすぎでシャントが閉塞したことはありません。

血圧測定はいいのかどうか?

血圧測定も動脈触知するまで結構マンシェットを縛ります。

それなりに時間を要します。

血圧測定するのと穿刺で駆血帯を縛るのとどちらが力強く縛りすぎになるかわかりませんし、どちらが長い間縛っているかも不明です。

答えとしては「シャント側の腕では血圧測定禁忌」ということで変わりはないですが、万が一間違えたとしてもおそらくシャント閉塞をすることはないと思います

間違える方もいないと思いますが、命が緊迫している場合は測ってしまうことがあるかもしれません。

その際には血圧が著明に低下し、シャント血流が低下し、シャント閉塞になる可能性があるだけに、血圧測定したことがシャント閉塞につながったかどうかわかりません。


答えが決まっている議論なのかもしれません。

気にせず測っていいじゃないかという議論ではないことはご了承ください。


ただ、本当に大丈夫であれば、助かることは3点。

①シャントの腕で測定することで、両腕の血圧差を見ることができる。

②鎖骨下動脈狭窄など中枢側の動脈狭窄を見るけることができる。

③ABI、血管年齢検査で四肢の血圧測定ができる。

メリットはありますが、他の検査で代替できますし、やはりしてはいけないですよね。

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2015年10月21日 水曜日

エルカルチンの後発品

近々、扶桑薬品からエルカルチンの後発品が発売されます。

エルカルチンは内服薬と注射薬がありますが、新しく発売される、レボカルチン「フソー」は100㎎、300㎎の内服薬のみです。

エルカルチンは高額な薬品であり、後発品に切り替える施設もあると思います。

後発品でも効果がそん色ない薬品も多々あり、後発品が劣っているとは言えないと思います。

ただ、エルカルチンの場合、比較が難しいというのが正直な感想です。

こむらかえりに使用することが多いので、後発品に変えて急にこむらかえりが再発した場合は、明らかに先発品が優れていると思います。

しかし、横ばいの場合は効果が同じなのか、実は必要ないのか。。。

というのも保険適応ではカルニチン濃度が測れないので、数値で判断することは困難です。

エルカルチンは貧血や心臓にもいいといっても、貧血や心臓の評価というのは単一的ではないので、どちらがいいというのは難しいものです。

おそらくは症状などが明らかな変化がない場合は、効果ありと判断し、安価なレボカルチンの方を選ぶと思います。

またまた、おそらくですが、どこかの施設で先発品と後発品のカルニチン濃度を比べた報告が出てくると思います。

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2015年10月20日 火曜日

ノロウイルスにも有効な消毒剤

医師会から、ノロウイルス感染予防の啓蒙ポスターが配られました。

ノロウイルスはインフルエンザと違って今のところワクチンはありません。

予防するしかないですね。

マスク、手洗い、うがいが基本ですが、特に吐物、下痢の処理に気を付ける必要があります。

なかなか有効な消毒剤がありませんでしたが、この度、ノロウイルスにも有効といわれている消毒剤が発売されました。

ペルソオキソ1酸化水素カリウムが主成分の消毒剤(商品名:ルビスタ)です。

参考にしてください。

http://www.kyoueitecs.jp/topimag/rubysta.pdf#search='%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%82%AA%E3%82%AD%E3%82%BD1%E9%85%B8%E5%8C%96%E6%B0%B4%E7%B4%A0%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0'


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