院長の診療日記

2019年1月17日 木曜日

亜鉛と骨粗鬆症の薬

亜鉛は筋肉に60%、骨に30%含まれているといわれています。

亜鉛が欠乏すると骨量が低下し、骨粗鬆症が進行するといわれています。

骨粗鬆症の治療薬としてビスホスフォネート製剤が第1選択薬として使用されています。

非常によく使用され、効果も高い薬ですが、効果が乏しい時もあります。

ビスホスフォネート製剤により亜鉛が欠乏しているときに効果が減弱するという報告があります。

そのような患者様に亜鉛製剤を投与したところ、ビスホスフォネート製剤の効果が戻り、骨量が増えたようです。

亜鉛欠乏状態ではビタミンDの効果が減弱するため、骨の形成が減ってきます。

そこに、亜鉛を投与することにより、ビタミンDがよく働き、骨もよく造られ、ビスホスフォネート製剤により骨吸収も抑えらえるということになります。

透析患者さんでも亜鉛が少ない方が多く、ビスホスフォネート製剤を使用しても骨塩定量の低下が進行する場合は亜鉛を測定してもいいかもしれません。

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2019年1月16日 水曜日

インフルエンザA型猛威

高熱、関節痛の方が日に日に多くなっていっています。

そのような方にインフルエンザ検査すると90%くらいの割合で陽性に出ます。

昨年以前は、検査しても出なかったりすることも多かったのですが、今年は非常に陽性率が高いような気がします。

12月中旬までは加古川市ではインフルエンザは少数でしたが、

12月下旬から一気に上昇し、年末年始を経て、一気に増加した印象を受けます。

加古川市でも定点当たり「16.93」とかなりの勢いで増えています。

学級閉鎖も出てきています。

ワクチンの効果は不明ですが、誰がかかってもおかしくない状況です。

うがい、マスク、手洗いは当然ですが、高熱が出たらすぐにインフルエンザ検査をし、陽性であれば治療を受けたほうがですね。

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2019年1月15日 火曜日

薬剤耐性~咽頭炎を通して

近年薬剤耐性(AMR)が問題視されています。

日本では、抗生剤の約9割が内服薬です。

そのうち使用頻度が多い抗生剤の種類としてセファロスポリン系、マクロライド系、フルオロキノロン系があります。

AMR対策アクションプランとして、2020年までに抗生剤の投与量を33%減少するという目標が掲げられています。

ここ5年で約7.3%、使用量が減少しておりますが、2020年までに33%というのはかなり困難な道のりといえます。

一方で、患者さんが風邪で受診したときに処方してほしい薬として、咳止め、解熱剤、鼻水のお薬、この3つが1番多いとされていますが、3割の方には抗生物質を出してほしいというアンケートの結果もあります。

患者さんも抗生物質を早く飲んだ方が早く治ると思っているのだと思います。

また、患者さんにとっては薬剤耐性と言うのは意識してないのは当然のことだとも思います。

必要な時に必要な日数だけ抗生剤を投与し、抗生剤の種類も上記の3つを意識しながら処方する必要があります。

例えば、最近多い咽頭炎に関しては約90%がウイルス性と言われており、抗生剤は不要と言われています。

特に成人に関しては、溶連菌感染も少なくウイルス性であるため、咽頭炎で抗生剤の同意は不要であることが圧倒的に多いといわれています。

ただし、咽頭炎でも、38度の高熱、リンパ節が腫れている、扁桃に白苔がついているなどの所見があれば、A型溶連菌の可能性があり、抗生剤を投与することもあります。

その際の抗生剤は、ペニシリン系となります。といってもA型溶連菌でも、自然軽快しますので抗生剤投与を処方すべきではないという話もあります。

患者さんを目の前にすると早く治してあげたいという気持ちを持つことは当然としながらも、AMRのことを考え、安易な抗生剤投与は控えなければなりません。

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2019年1月14日 月曜日

ピートルの市販後調査

ピートル開始3か月後の市販後調査がでました。

今回はリンの低下や副作用を見たもので、気になる鉄関係(鉄、フェリチンなど)、貧血のデータはありませんでした。

リンに関しては初回投与量750㎎で「約1.1」低下していました。

まずまずの低下率だと思います。

気になる副作用ですが、もともと、鉄剤が入っているため下痢になりやすい薬で、4人に1人くらいは下痢の副作用があるといわれていました。

実際は6.58%の方に下痢を発症したということで、臨床試験の時よりは頻度は少ないといえます。

ただ、もともと下痢をしやすい方に関しては、ピートルを飲むと約4分の1の方に、下痢を引き起こしてしまうので、下痢をしやすい患者さんに対しては要注意でしょう。

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2019年1月10日 木曜日

副甲状腺腫大~透析の合併症

透析の合併症に二次性副甲状腺機能亢進症というものがあります。

副甲状腺が腫れてきて、PTHというホルモンが多くなり、骨や心臓に影響を与えます。

透析学会のガイドラインではこのPTHの目標範囲を「60-240」と定められています。

PTHをコントロールするために、ビタミンD(ロカルトロール、オキサロール)やカルシウム受容体薬(レグパラ、オルケディア、パーサビブ)などを投与します。

ほとんどの患者さんで上記の薬の内服薬や注射薬でPTHが管理できるようになりました。 しかし、少数ですが、薬を投与してもPTHが高く、下がりにくい方がいらっしゃいます。

そのような患者さんは副甲状腺が、結節性過形成と言って、大きくなってしまい、ビタミンDやカルシウム受容体薬が効きづらくなっている可能性があります。

副甲状腺のエコーを見て、体積が大きくなっていないか確認する必要があります。

以前では、結節性過形成まで行くと、ビタミンD静注パルスでは効果が乏しいといわれていましたが、最近では、ビタミンD静注パルスとCa受容体作動薬との組み合わせで副甲状腺腫大が退縮するという報告もあります。

それでも効果が乏しい場合は手術が必要になってくると思います。

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